地球環境の悪化は、当社グループの主原料である穀物調達における大きなリスクであり、環境負荷低減に向けた取り組みは当社グループのマテリアリティの一つです。「昭和産業グループ環境目標」の確実な達成に向け、「中期経営計画23-25」の最終年度となる2025 年度の目標値を設定しました。
さらに、環境への取り組みを加速させるため、4つ目の環境目標として新たにプラスチック使用量の削減目標を設定しました。
KPIと目標

CO2排出量の削減
昭和産業グループでは中期経営計画 23-25の2025 年度までに「 30%以上削減 」そして2030 年度までに「46%以上削減 」(いずれも2013 年度比 )という目標を掲げ、その進捗を当社および CO2排出量の多いグループ会社で構成した「 CO2排出量削減部会 」で管理しています。
2021 年度には、コージェネ設備を石炭から都市ガスへの燃料転換により、熱量で比較した場合、石炭燃料に比べ約45%のCO2排出量が削減でき、年間約6万3千tのCO2排出量を削減しています。また2022 年度には、油脂製造工程で発生する副産物や廃棄物からバイオマス燃料(脂肪酸、ダーク油)を取り出して、これらを自社で利用する取り組みも行っています。
その中で、新技術や各社の環境課題に対する成功事例を共有して省エネ活動を進めてきたことに加え、下表に示すように2024 年は潮来ミックス分工場他に再生可能エネルギー電力を導入して、2013 年度比31.1%の削減となりました。2024 年度から導入したインターナルカーボンプライシング制度を活用して省エネの設備投資を進めるとともに、ボイラ燃料として木質チップなど再生可能エネルギーの利用を拡大していきます。また、カーボンニュートラルの実現には、電力や蒸気の燃料である都市ガスを非化石燃料に転換することが鍵となるため、水素やe-メタンなどの次世代熱エネルギーの実用化動向を注視し、速やかに対応できる体制を構築していきます。
CO2排出量の削減の主な取り組み

CO2排出量の推移(昭和産業グループ)

食品ロスの削減
当社グループでは2025 年 度までに「 30%以 上 削 減(2018 年度比 )」という目標を掲げ、その進捗を当社および食品ロス発生量の多いグループ会社で構成した「 食品ロス削減部会 」で管理しています。
食品ロスの発生は、処理にコストがかかることと、可燃ごみとして燃やすことによるCO2排出や焼却後の灰の埋め立て等、環境負荷の増大につながります。
2024 年度は、需給予測精度向上、銘柄統廃合、賞味期限延長、製造ロス改善活動の推進により、2018 年度比33.2%の削減となりました。
この状態を維持すべく食品ロス削減活動を継続し、今後も資源の有効活用と環境負荷の低減に取り組んでいきます。
水使用量の削減
当社グループでは2025 年度までに水使用原単位(使用量を生産量で除した値)を「9%以上削減」、そして2030 年度までに「12%以上削減」(いずれも2019 年度比)という目標を掲げ、その進捗を当社および水使用量の多いグループ会社で構成した「水使用量削減部会」で管理しています。
地球温暖化の進行、また世界人口が増加する中、「水リスク」は常に上位に位置づけられ、その脅威は年々強まっており、事業活動における「水リスク」の軽減に努める必要があります。
2024 年度は、製造工程における使用水や洗浄水を削減するための工程改善等の取り組みを行い、2019 年度比10.3%の削減となりました。
限りある水資源を有効利用するため、今後も水使用量の削減に取り組んでいきます。
昭和産業グループの水使用量
地球温暖化の進行に伴い、世界的に「水リスク」への懸念が高まっており、事業活動における省水の重要性が増しています。
当社グループでは、こうした状況を踏まえ、水資源の有効活用と水使用量の削減に継続的に取り組んでいます。
水リスクの評価
<評価方法>
当社グループでは、会社の拠点ごとの水関連リスクを下記の(1)(2)の2軸で評価しています。
(1)世界資源研究所(World Resources Institute:WRI)が開発したAqueduct Water Risk Atlasの評価指標「Baseline water Stress」に基づく3段階評価
高:High以上
中:Medium-High
低:Low-Medium以下
(2)2024年度の昭和産業グループにおける取水量に基づく3段階評価
多:昭和産業グループ全体の取水量のうち10%以上
中:昭和産業グループ全体の取水量のうち1%以上~10%未満
少:昭和産業グループ全体の取水量のうち1%未満
<評価対象会社>
昭和産業および水質汚濁防止法、下水道法による特定施設を有するグループ会社の拠点
<評価の結果>
(1)当社グループにおいてBaseline Water Stressが「High」以上に該当する拠点はありませんでした。
(2)取水量が「多」と評価した拠点は、昭和産業 鹿島工場、敷島スターチ、サンエイ糖化の3拠点でした。
(1)(2)の結果より、上記3拠点における水リスクへの対応を優先的に進めております。
水使用量削減目標
<目標>
・2025年度目標:水使用原単位(水使用量/生産量)を9%以上削減(2019年度比)
・2030年度目標:水使用原単位(水使用量/生産量)を12%以上削減(2019年度比)
<対象会社>
昭和産業および水質汚濁防止法、下水道法による特定施設を有するグループ会社
<水使用量削減部会>
当社および敷島スターチ、サンエイ糖化のメンバーで構成する「水使用量削減部会」にて
目標の進捗をモニタリングし、省水活動の実施を推進しています。
取組んだ省水活動は以下の表に示しております。
なお、3拠点はいずれも、製造工程で多量の水を使用する糖質カテゴリの製品
(コーンスターチ、糖化製品など)を製造しています。
| 2019年度以降に取り組んだ省水活動 |
| 昭和産業鹿島工場 |
・工程における水の再利用
・ローリー車洗浄における水使用量削減 |
| 敷島スターチ |
・余剰水の汲上削減
・製造時の中間品における水分調整による削減 |
| サンエイ糖化 |
・余剰水や間接冷却水の削減
・工程における水の再利用 |
プラスチック使用量の削減
当社グループでは2025 年度までに化石燃料由来で一度だけ使われて廃棄される「ワンウェイプラスチック」の使用量原単位を「7%以上削減 」、そして2030 年度までに「25%以上削減 」(いずれも2013 年度比)という目標を掲げ、その進捗を当社およびワンウェイプラスチック使用量の多いグループ会社で構成した「プラスチック使用量削減部会 」で管理しています。その中で、環境負荷の小さい包装材質や新規の包装技術等を検討してきました。
製品当たりの包装資材重量が増加する小袋化、小容量化のニーズがある中で、2024 年度は家庭用プレミックス製品のフィルムのバイオマス原料使用や、包装資材の厚さを必要な強度は維持しながら薄くする「薄肉化」等の取り組みを行い、2013 年度比2.4%の削減となりました。今後もプラスチック使用量の削減に取り組んでいきます。
「第24回 物流環境大賞」特別賞を受賞!!

当社では従来、工場間の長距離輸送については大型トラックによる陸上輸送を主体に行ってきましたが、当社鹿島工場(茨城県)から神戸工場(兵庫県)までの路線において、環境負荷の低減と物流の2024 年問題への対応を目的として、フェリーを活用した海上輸送と、スイッチングによる陸上中継輸送を導入しました。
いずれも、通常の大型トラックからトレーラーへとさらなる大型化を実現しており、懸念されるドライバー不足にも対応したものです。
この「CO2排出量の削減と法令を遵守した持続可能な運行を実現」という取り組みが評価され、一般社団法人日本物流団体連合会主催の「第24回 物流環境大賞」表彰式にて特別賞を受賞しました。
今後も環境問題に配慮し、持続可能な運行の実現と拡大に継続して取り組んでいきます。
