プラスチックごみによる海洋汚染を食い止めるために、どんな対策が進んでいるのでしょう。
「スターバックスが2020年末までに全世界の店舗でプラスチック製のストローを廃止することを発表するなど、対策に乗り出す企業が世界的に増えています。2018年秋には、コカ・コーラやスウェーデンのアパレル企業のH&M、フランスの化粧品メーカーであるロレアルなど、約250の組織・団体が2025年までにプラスチックごみをゼロにする共同宣言に署名しています。署名した企業・団体は2025年までに商品のプラスチック包装を全て再利用、リサイクル、たい肥化できるものに変更する予定です」
今、プラスチックに変わる素材で様々な製品が開発されています。
日本でも環境省「プラスチック資源循環戦略」(2019年5月末策定)では、2030年までにワンウェイ(使い捨て)プラスチックの排出量を累積で25%抑制する目標を掲げています。
では、私たちはどんなことができるのでしょう。キーワードになるのが「6R」です。どれも毎日の生活のなかで実行できることばかり。どんなことから始められるのか、みんなで話し合ってみましょう。
6つの「R」を始めましょう!
RECYCLE リサイクル:
再資源化する
自治体のルールを守ってごみ出しを。きちんと分別することで再資源化することができます。食品包装容器などを出すときは、きちんと洗って出すことも大切です。
REDUCE リデュース:
発生を抑制する
マイバッグを持つ、マイボトルを持つことなどで、新たなプラスチックごみの発生を抑えましょう。何かを買う前に、すでに持っているもので代用できないかをよく考えることも大切です。
REUSE リユース:
再使用する
詰め替え商品を買うなど、繰り返し使えるものや方法を選びましょう。家電や家具などをフリーマーケットなどで必要としている人に譲るのも一つの方法です。
REFUSE リフューズ:
受け取らない
レジ袋、ヨーグルトやアイスクリームのスプーン、弁当の箸、飲み物のストローなど、不要な場合は断る勇気を持ちましょう。
RETURN リターン:
回収する
外出先やイベントで出たごみは持ち帰りましょう。持ち帰ることを前提にすることで、ごみを増やさない容器を選ぶ、使い切る量にするなどの工夫も生まれます。
RECOVER リカバー:
回復する
道に捨てられたプラスチックごみを拾う、海岸や河川の清掃活動に参加するなど、身の回りからクリーンな環境を回復するための活動を始めましょう。
(出典)
- 図1 McKinsey & Company and Ocean Conservancy (2015)/Neufeld, L., et al. (2016)
- 図2 No Plastic in Nature: Assessing Plastic Ingestion from Nature to People (2019)
- 図3 UNEP (2018) SINGLE-USE PLASTICS: A Roadmap for Sustainability
(一社)プラスチック循環利用協会 プラスチックリサイクルの基礎知識2018
- 図4 Isobe,A., et al. (2015) Marine Pollution Bulletin
- 図5 The New Plastics Economy:Rethinking the future of plastics (2016.Jan. World Economic Forum)
- 図6 環境省の資料を基に作成
- 図7 UNEP (2018) SINGLE-USE PLASTICS: A Roadmap for Sustainability
- 図8 (一社)プラスチック循環利用協会 プラスチックリサイクルの基礎知識2019
お話を伺ったのは
松本 真由美さん
専門は環境・エネルギー政策論・科学コミュニケーション。研究テーマは、「エネルギーと地域社会との共存」「企業の環境経営動向(ESG投資、SDGsほか)」など、環境とエネルギーの視点から持続可能な社会のあり方を追求する。大学在学中から、TV朝日の報道番組のキャスターなどを経て、NHK BS1でワールドニュースキャスターとして「ワールドレポート」などの番組を担当した。2008年より研究員として東京大学での環境・エネルギー分野の人材育成プロジェクトに携わり、14年より現職。現在は教養学部での学生への教育活動を行う一方、講演、シンポジウム、執筆など幅広く活動する。政府の審議会・委員会の委員も務める。
2020年6月