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"穀物ソリューション・カンパニー"として食を通じて社会課題の解決に貢献します 昭和産業株式会社 代表取締役社長 新妻 一彦

Q1
2025年に向けた長期ビジョンと行動指針についてお聞かせください。
A1
創業者の想いである"挑戦と創造の精神"を新たなイノベーションにつなげるための行動指針として「SHOWA魂(だましい)」を制定しました。

1936年の創業当時は非常に貧しい時代でした。創業者には「人々の食生活を少しでも豊かにしたい」という強い想いがあり、それが今日の当社グループの経営理念である「人々の健康で豊かな食生活に貢献する」につながっています。また、昭和30~40年代に船橋、神戸、鹿島に当時としては画期的だった食品コンビナートを築いたのは、今後、食品原料は輸入が主力になるという将来を見据えての決断でした。こうした諸先輩の事業にかける強い想いを私たちが引き継ぎ、80周年を迎えることができました。そして、今後当社がさらに90年、100年を迎えるにはさらなる持続的成長のためのイノベーションが必要だと考え、2017年に長期ビジョンとして発表しました。

長期ビジョンを実現するためには、創業者の想いである"挑戦と創造の精神"を、さらに発展させる必要があります。昭和産業グループの従業員一人ひとりがイキイキと仕事に取り組み、持てる力を結集し、イノベーションに挑戦しようとする熱い想いを、当社にふさわしい言葉として「SHOWA魂」と名付けました。誠実な行動・力の結集・多様性の尊重を掲げ、皆様に満足を提供する穀物ソリューション・カンパニーとして、これからも社会的責任を果たしていきます。これは当社のCSR経営の根幹をなす行動指針です。

Q2
中期経営計画のファーストステージ基本戦略における優先課題は何でしょうか?
A2
それはESG経営の推進です。株主の皆様をはじめとする全てのステークホルダーとのコミュニケーションを強化します。

まず、環境(E)に配慮した取り組みの強化としては、CO2削減目標や食品ロスの削減などを優先的に推進します。
現在、社内目標であるCO2排出量原単位削減の2020年達成目標については、外部にも明確に示すことで当社のコミットメントとして取り組みを強化していきます。また、水資源の有限性についても重大な問題と認識しています。世界から穀物を輸入している穀物ソリューション・カンパニーである当社は、大量の仮想水を輸入している、という考え方のもと、一粒の穀物を余すところなく活用していますが、これはまさに、地球上の水資源の有効利用にもつながると考えているからです。当社は原料から生じる副産物についても有効活用しており、99.9%の資源化を実現しています。今後もこれを維持していきます。

食品メーカーとしては、食品ロスも配慮すべき重要な課題と認識しており、食品ロス削減を実現する商慣習の見直しなどにも取り組んでいます。官民における検討結果を踏まえ、賞味期限の月単位での表示や賞味期限の延長などにも取り組んでいきます。

株主や投資家との対話も非常に重要だと考えています。特に単元株式数の引き下げなどを機に個人株主数が増加しているので、今まで以上に昭和産業の経営姿勢をご理解いただけるように、スモールミーティングの開催頻度を高めるなど、地道なIR活動にも取り組んでいます。

最後に、コーポレートガバナンス(G)については、コーポレートガバナンス・コードの改訂などを踏まえつつ、当社の持続的企業価値向上の観点から、機関設計のあり方からあるべきガバナンス体制の構築に取り組んでいます。具体的には2017年の株主総会での決議を踏まえた監査等委員会設置会社への移行や企業業績と連動する役員報酬規程の制定などを行いました。社会的な要請だけでなく、当社としての企業統治のあるべき姿を目指して今後も改善を継続していきます。

Q3
食品メーカーである昭和産業グループにとってのCSRとは?
A3
"穀物ソリューション・カンパニー"として食に関する事業活動を通じて社会に貢献していくことです。
昭和産業株式会社 代表取締役社長 新妻 一彦